本文へスキップ

脱毛症の原因 〜血行不良・食生活・頭蓋骨肥大〜

脱毛症の原因の双璧は、血行不良と食生活です。

 「脱毛症の原因」というと、二言目には「男性ホルモン」「毛穴の汚れ」等の言葉が出てきます。もちろん、その二要素も原因ではありますが、断じて2トップと呼べるレベルの要素ではありません。
 このページでは、さまざまな「脱毛症の原因」、その真実について述べていきます。

@ 体質 〜 constitution 〜

加齢
 脱毛症とは老化現象のひとつであり、加齢による老化とは誰にでもおとずれる現実です。
 ただ、身体を動かす・筋肉を鍛える・脳を活性させることにより、老化の進行を遅らせることは可能であるといわれています。
 脱毛の進行も同様です。努力次第で遅らせることは、不可能ではないのです。

遺伝
 ガン・糖尿病、その他さまざまな疾患には「体質・遺伝」という要素があるといわれています。ただ、「遺伝」とは関係なく、それらの病気におかされる人はいます。
 脱毛症も同様です。「はげ遺伝子」を持っている人は当然注意が必要ですが、「遺伝的要素」のない人も油断は禁物です。

男性ホルモン
 髪の毛の成長を促進するのは「女性ホルモン」です。これは、まぎれもない事実です。
 一方、「男性ホルモン」の一種「テストステロン」は、ヒゲ・体毛の成長を促進します。
 その「テストステロン」が悪玉の「ジヒドロテストステロン」に変化すると、「男性型脱毛症を誘発する」といわれていますが、本当に実証されているのか疑問です。
 「男性ホルモンが悪者」なのではなく「女性ホルモンが脱毛症を防ぎ、頭髪の発毛を促進する」、つまり「男性は女性ホルモンが少ないからハゲやすく、発毛しづらい」。このように考えるほうが妥当であると思います。
 ちなみに、女性が「痛風」になりにくいのも、「女性ホルモンに守られているから」といわれています。

血行不良
 血液の働きなくして「発毛」はありえません。ゆえに「脱毛症の原因」の筆頭は、この「血行不良」です。
 ちなみに、脱毛症の発症エリアである前頭部&頭頂部へと血液を送る、いわばパイプラインの役目をはたしている動脈は、浅側頭動脈滑車上動脈です。浅側頭動脈と滑車上動脈

骨格
 外頸動脈(頭蓋骨の表面に出ている動脈)の浅側頭動脈は、耳前部を通り耳上約5cmの部位で枝分かれしています。そのうちの一枝(頭頂枝)が、ほぼ直上に延びて頭頂部の毛細血管へと血液を送っています。ところが、側頭部のハチ(上の図の青い楕円の箇所)が張っている人は頭骨が血管を圧迫してしまうため、頭頂部まで血液がいきわたりづらく、発毛に悪影響が生じてしまうおそれがあるのです。

抹消(末端)毛細血管 (重要!)
 血流が悪くなった時、真っ先に影響を受けるのが、心臓からの距離がある「抹消血管」です。
 人体における下方の端、すなわち下半身の末端に位置する血管は、「右足小指の毛細血管」です。「足の小指の爪」の伸びが遅いのは、そのためであると考えられます。
 一方、上半身の末端に位置し、最速で影響を受けるのが「額のM字ゾーン」です。

内臓疾患
 内臓の病気になると、「毛根まで十分な栄養を送ることが困難になり、脱毛につながる可能性がある」といわれています。
 ですから、下記 A 生活習慣 には気を付けて下さい。

A 生活習慣 〜 lifestyles 〜

ストレス   危険度★★★
 「万病のもと?」のストレスは、「自律神経やホルモンバランスを乱し毛細血管を委縮させる」ため、「脱毛症にも関係している」といわれています。

食生活   危険度★★★★★
 健康にも直結する食生活は、「若年性脱毛症」に最も影響を及ぼす要素といえます。

睡眠不足   危険度★★★★
  人間の細胞は、睡眠中に作られ・再生します。そのため、「育毛に睡眠は絶対要素」です。

不衛生   危険度★★★
 頭皮を清潔にしておかないと、「脂漏性脱毛症&粃糠性脱毛症につながるおそれがある」といわれています。

ヘアケア   危険度★★★★
 シャンプーは、洗いすぎても炎症を引き起こすおそれがあります。洗髪後に乾かさないことも、あまり良いことではありません(雑菌が繁殖しやすい)。
 また、トリートメントや整髪料も、使い方次第で脱毛につながる危険性があります。
 ちなみに、「シリコンが抜け毛につながる」ことは、完全なる事実です。

カラー・パーマ・エクステンション   危険度★★★
 普段、施術させて頂きながら、こうして書いているのもおかしな話ですが、良くはないです。
 カラー&パーマは薬剤。エクステンション(ドレッド系スタイルも同様)は、髪の毛を慢性的に引っ張った状態にしてしまい、頭皮に負担をかけることになります。

長い前髪   危険度★★
 前髪が長いと、地肌には大変なストレスがかかります。

帽子・ヘルメット(かぶりもの)   危険度★★★
 蒸れやすく、雑菌が繁殖しやすくなります。

タバコ   危険度★★★
 タバコは毛細血管を収縮させるため、「はげ遺伝子継承者」には、星5つ級の危険性があります。

   危険度★
 内臓が疲れると血液のレベルが下がるため、お酒も飲みすぎには注意しましょう。

剃る・抜く   危険度★★★
 カミソリで剃るという行為は、「不見傷」という肉眼では見えない傷をつくることになります。
 また、抜くという行為は「毛根を傷つける」ため、さらに危険です。
 双方とも、瘢痕性脱毛症になる可能性は・・・ゼロとはいえません。

運動   危険度★
 血行の改善には、適度な運動が不可欠です。
 けれども、逆に激しい運動は 活性酸素(下記Eで説明)の発生をうながし、「細胞の生まれ変わり」=「発毛」を阻害してしまいます。

B 脱毛症への注意信号 〜 warning signals 〜

 ここまでは、心の中で自覚できる事柄について述べてきましたが、ここでは、身体に表れている可能性のある事柄について述べていきます。
 下記の事柄にあてはまる人は、危険とまではいきませんが、注意が必要かもしれません。

脂性
 「耳アカが脂っぽい」「太りやすい・太っている」「暑がり」「血圧が高い」「糖尿」等の特徴にあてはまる人は、「血液がドロドロ」の可能性があるかもしれません。

乾燥肌
 「耳アカが細かい」「太れない」「冷え性」「低血圧」「胃腸が弱い」等の特徴にあてはまる人は、「毛根に栄養を送る力が弱っている」可能性があるかもしれません。

頭皮が赤い
 頭皮の血行が悪くなると、地肌が赤くなってきます。
 また、頭皮の薄い人も、地肌が赤く見えます。
 「日に焼けた赤さ」ではなく、「指先を輪ゴムでとめた時の赤さ」まさに「止血状態の赤さ」です。

頭皮がやわらかすぎる
 「頭皮がブニョブニョにやわらかい人」は、皮下脂肪が過剰についているおそれがあります。

ヘムライン(生え際)の髪が長く成長しない or くせ毛
 「前髪」「耳まわり」「えり足」等、「生え際の髪が長くならない」、もしくは「生え際だけくせ毛」という特徴のある人は、瀰漫性(女性型)脱毛症予備軍の可能性があります。

C 帽状腱膜と三種の筋肉 〜 galea & muscles 〜

帽状腱膜
 頭皮と頭蓋骨の間には、帽状腱膜という繊維状の組織があり、頭頂部に筋肉組織はありません。
 すなわち、「頭頂部はヒジやヒザやコブシのような状態」といえなくもないのです。
 ちなみに、「手指を伸ばした状態」と「固く握った状態」、双方のコブシの表面温度を計測すると、後者「固く握った状態」の温度は著しく低下します。それは、血流が悪くなるためです。
 つまり、無筋肉状態の張りつめた帽状腱膜は、先天的に血流が悪い「脱毛危険地帯」といえるのです。
帽状腱膜

三種の筋肉
 帽状腱膜には、顔面表情筋の「前頭筋」「側頭頭頂筋(群)」「後頭筋」が付着しています。
 頭部の血流改善に必要と思われがちな筋肉群ですが、その能力はとても微力といわざるをえません。
 その理由は、これらの筋肉群の性質にあります。

三種の筋肉の詳細
前頭筋・側頭頭頂筋・後頭筋

1.前頭筋(後頭筋と連動している)
  作用 → 帽状腱膜に向かって収縮し、眉周辺の皮膚を引き上げ、額に横じわをつくる。
  つまり、前頭筋に帽状腱膜を直接動かす作用はありません。

2.側頭頭頂筋群(「前耳介筋」「側頭頭頂筋」「上耳介筋」「後耳介筋」に細別される場合もある)
 ・前耳介筋
  作用 → 顔面方向に収縮し、耳介を前方に引く。(ほとんど退化している)
 ・側頭頭頂筋
  作用 → 前頭部に向かって収縮し、耳介上方の皮膚を張る。(ほとんど退化している)
 ・上耳介筋
  作用 → 頭頂部に向かって収縮し、耳介を上方に引っ張っる。(ほとんど退化している)
 ・後耳介筋
  作用 → 後頭部に向かって収縮し、耳介を後方に引く。(ほとんど退化している)
  つまり、側頭頭頂筋群に帽状腱膜を上下(左右)に動かす作用はありません。

3.後頭筋(前頭筋と連動している)
  作用 → 後頭下部へと収縮し、帽状腱膜を後方に引く。(かなり退化している)
  つまり、後頭筋は帽状腱膜を直接動かせる唯一の筋肉なのですが、その能力はとても微力なのです。

D 頭蓋骨肥大 〜 hypertrophy of cranium 〜

 まだ原因は解明されていないのですが、頭蓋骨は20歳を過ぎても成長しつづける場合があるそうです(特に男性)。その頭骨が大きくなっていく「頭蓋骨肥大」は、血管を圧迫してしまう等「脱毛症・薄毛に関係している」可能性があります。

毛髪の密集率
 頭部に生えている髪の毛の本数が同数であれば、「大きい頭」よりも「小さい頭」のほうが密集率は高くなります。「山」を例にすると、生えている木の本数が同じであれば、「大きい山」よりも「小さい山」のほうが表面積上の木の密集率は高くなります。

 上の図の「でか山さん」はスカスカ状態です。
 つまり、薄くなったわけではないのに「頭が大きくなるとスカスカに薄くなったように見えてしまう」のです。

生え際が上がる?
 「頭蓋骨肥大」には、頭骨の一部分が出っ張っていくケースもあるそうです。その状態を物理的にみていくと、「出っ張りは力点(引っ張る)」であり「額やえりあし等の生え際は作用点(引っ張られる)」となります。
頭蓋骨肥大
 そのために「額が上がる」という説があります。

E 活性酸素 〜 active oxygen 〜

活性酸素とは
 通常、体内酸素の約2%を占め、殺菌・消毒に尽力してくれている、ありがたい「酸素」です。
 しかし、安定している「空気中の酸素」に対して、「活性酸素」はとても不安定です。そのため、健全な細胞さえも攻撃して弱体化(酸化)させてしまいます。
 暴れん坊の活性酸素は「すべての老化現象、そして90%の病気に関係している」とさえ噂される困った奴なんです。

「活性酸素が引き起こす」といわれている疾患

1.血管系疾患
  ・血液の老化・動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中・脳梗塞・痛風 等

2.
内科系疾患
  ・ガン・糖尿病・肝炎・腎炎・胃潰瘍・性欲減退 等

3.皮膚科系疾患
  ・アトピー・シミ・ソバカス・シワ・肌荒れ・火傷・脱毛症 等

4.その他

  ・リュウマチ・てんかん・アルツハイマー・パーキンソン病 等

活性酸素過剰発生の原因
 ・排気ガス(工場・車)・タバコ・レントゲン(放射線)・ストレス・激しい運動・激しい労働
 ・激しすぎるピストン・睡眠不足・アルコール・薬物・医薬品・食品添加物・防腐剤・合成洗剤
 ・殺虫剤・除草剤・電磁波・紫外線 等々

脱

このページのまとめ

脱毛症の三大原因とは?

@ 血行不良
A 食生活の乱れ
B 睡眠不足

これこそが真実です。


→ 次ページ 髪の毛の成長